最近テレビやニュースを騒がせている「水銀灯製造中止」の報道ですが、
気になるのは水銀灯が廃止になると「どの照明に切り替えればいいのか」ですよね?
道路や公園、工場、商店街、各種スポーツ施設など水銀灯は多くの場所で使用されております。
そのため、かなり多くの法人や個人、行政機関が水銀灯から他の照明への切り替えをしなくてはなりません。
「次に何に切り替えるべきか」
「費用をできるだけ安く抑える方法はないのか」
など、いろいろと疑問点はございませんか?
今回は、その疑問にお答えしていきますのでぜひ参考にしてください。
ではまず、水銀灯が全廃止される理由についてお話していきます。
水銀灯が全廃止になる理由
2013年10月に行われた国連環境計画の外交会議にて水銀による環境汚染を防止する目的で、「水銀に関する水俣条約」が採択されました。
「水銀に関する水俣条約」とは、
水銀や水銀を含む化合物の人為的な排出から人の健康被害や環境汚染を保護する目的で定められた国際条約です。
日本政府も水銀による汚染防止に関する法案を2015年3月10日に閣議決定しました。
2020年には水銀を使った製品の製造や輸出・輸入ができなくなります。
また、水銀の含有量などを十分に抑えていない蛍光灯などの製造や輸出・輸入も原則禁止になります。
つまり、この条約により水銀灯が全廃止されることになるのです。
何に切り替えれば良いのか?
現在、水銀灯廃止の動きから新たな照明として注目されているのがLED照明です。「水銀に関する水俣条約」が採択されたことにより、工場などのLED化が加速しています。
しかし、なぜLED照明なのでしょうか?
LED照明以外に選択肢はないのでしょうか?
LED照明以外の水銀を含まないランプ
白熱電球
従来から家庭用として広く使用されているランプです。
発光効率が悪くて寿命が短く1,000時間ほどで切れてしまいます。
ハロゲン電球
デパート、スーパーなどの商業施設やレストランなどのスポット照明として使用されているランプです。寿命は2,000~3,000時間と白熱電球より長くなっています。発熱量が多く、火傷してしまうほど熱くなります。
低圧ナトリウムランプ
高速道路、トンネル、誘導灯として使用されているランプです。
発光効率がとても良く、寿命は9,000時間と長寿命です。ですが、橙黄色の単色光で演色性がとても悪く通常の照明には使用できません。
これらのランプには水銀が含まれておりません。
しかし水銀灯の代わりには向いてなさそうですね。
では、LED照明はなぜ水銀灯の代わりとして向いているのでしょうか?
LED照明のメリットをご紹介します。
LED化するメリットとは?
様々な用途に対応
従来、LEDは必要な範囲を十分に照らすのが難しく、広い範囲での利用には不向きでした。
しかし、現在では技術の発展により「高天井用LED照明」や「LED投光器」など、LEDでありながら様々な用途に利用できる製品が出揃っています。
そのため道路や公園、工場、商店街、各種スポーツ施設など多くの光量が必要な場所でも対応が可能となりました。
消費電力の削減
水銀灯は消費電力が大きく電気代も非常にかかってしまうランプの代表のようなものです。LED照明に替えることで3分の1から4分の1程度削減できるので経費削減に大きく貢献します。
ランニングコストの削減
水銀灯の平均寿命が3,000~12,000時間なのに対して、
LED照明は40,000時間で4~10倍ほど長寿命です。
寿命が長いということは交換頻度も減らすことができます。
ですので、ランニングコストの削減にも大きく貢献してくれます。
作業効率アップ
水銀灯は明るくなるまでに5分ほど待つ必要があります。また、消灯後すぐに再点灯しようとする場合には、それまで点灯していたときに発生した熱を冷ますための時間を空ける必要があります。
つまり、点灯・消灯が簡単に行えないので、これが作業効率の低下に繋がります。
LED照明なら瞬時に点灯・消灯が行えるので、作業効率がアップします。
空調の節電にも
水銀灯の点灯時の発熱量はLED照明と比べ3倍以上です。
夏場はその発熱によって室温が上がってしまうので、空調の電気代もかなりかかってしまいます。
LED照明なら発熱量も少ないので、夏場の空調の節電にも貢献します。
虫害の防止
LED照明は紫外線放射が少なく、虫が寄り付きにくいため虫害の防止になります。特に食品を扱う工場などのLED化は有効な手段となります。
このようにLED照明に切り替えることは多くのメリットがあります。
総合的に見てやはりLED照明が一番水銀灯の代わりとして向いているようですね。では、LED照明に切り替える費用をできるだけ安く抑える方法はないのでしょうか?
助成金・補助金が活用できる?
水銀灯からLED照明に切り替える際、官公庁や独立法人が公募する助成金・補助金を受けることができる場合があります。
助成金・補助金を活用するには、助成・補助事業ごとに募集期間や要項が異なるため、事前に確認しておきましょう。
また、国や地方自治体で助成金・補助金を受けることができる場合もあります。こちらも申請期間や条件がそれぞれ異なるため、事前に確認しておきましょう。
切り替えはお早めに!
LED照明のメリットや助成金・補助金のことを考えると、水銀灯のLED化は先延ばしせず、早期に検討していく必要があるのではないでしょうか?
「LED照明にした場合明るさはどうなるの?」
「切り替えにいくらかかるの?」
「LED照明に替えたら電気代はどれくらい削減できるの?」
「うちの工場で使えるLED照明はある?」
など、LED照明への切り替えに関して何かお困りのことや疑問に思っていることがあればなんでもご相談・お問い合わせください。
お問い合わせの際に、
- 現在使用している水銀灯のワット数
- 切り替えたい場所の広さ
- 用途(工場、テニスコートなど)
をご確認の上、お問い合わせいただけるとスムーズです。