普段あまり気にすることのない蛍光灯器具。
実は色々なタイプがあって、それぞれに特徴や取り付けるのに最適な場所があります。
また、点灯方式により器具の構造が違っているので、その点灯方式に適した蛍光灯を使用しなければなりません。
なんだか難しそう…と思う方もいらっしゃると思いますが、わかりやすく解説していきます。
また、蛍光灯の取り外し方法についても解説しますので、ぜひ蛍光灯を交換する際の参考にしてください。
蛍光灯器具の種類
蛍光灯器具の種類は主に以下の4つがあります。
1.両反射笠型器具
反射板が両側についており、反射板の効果により器具の真下を明るく照らすことができるのが特徴です。倉庫や工場に向いています。
2.逆富士型器具
富士山を逆さにしたような逆三角形になっているタイプで、V型とも呼びます。
反射板がついていないので遮るものがなく、天井まで明るく照らすことができます。オフィスや事務所などに向いています。
3.笠なし型器具(トラフ形)
反射板がなくシンプルな構造で、省スペースに省コストで取り付けることができるのが特徴です。トイレや洗面所などの間接照明に向いています。
4.埋込下面型開放
天井に埋め込み、下面を開放したタイプです。見た目がスッキリとして、空間を広く見せてくれるのが特徴です。オフィスや事務所などに向いています。
また、蛍光灯器具にはそれぞれ適した点灯方式の蛍光灯を使用しなければなりません。
適した蛍光灯を使用しないと、不点灯・短寿命・異常放電・ちらつきの原因になることがあり、最悪の場合ショートして発火する恐れもあります。
では、蛍光灯の点灯方式とはどのようなものがあるのでしょうか。
蛍光灯の点灯方式
蛍光灯にはグロースターター式、ラピッドスタート式、インバーター式と3種類の点灯方式があります。
この方式の違いにより器具(安定器)とランプの構造が変わっています。
1.グロースターター式
グロースターターという点灯管を用いて点灯させる方式です。
スイッチオンから点灯までに時間がかかり、若干のちらつきが出やすいのがデメリットですが、簡素な設計により価格が安いので一般的に広く普及しています。FLではじまる品番はグロースターター形直管蛍光灯です。
FCLではじまる品番はグロースターター形丸型蛍光灯です。
これと別途で下の写真のような点灯管が必要になります。
この点灯管は「グローランプ」、「グロー球」とも呼ばれます。
グロースターター式のポイント
- FL、FCLではじまる品番の蛍光灯を使用
- 点灯管が必要
- 点灯までに時間がかかる
2.ラピッドスタート式
即時に点灯するように設計されているため、グロースターター式よりも器具(安定器)が大きく重いのが特徴です。
下記にご説明するインバーター式が主流になる前はかなり一般に普及していましたが、現在では省エネなインバーター式が主流となっています。
FLRではじまる品番がラピッドスタート形蛍光灯です。
ラピッドスタート式のポイント
- FLRではじまる品番の蛍光灯を使用
- 点灯管は不要
- 即時に点灯する
3.インバーター式
電子回路で構成されていて軽量で即時点灯し、ちらつきもなくワット数あたりの明るさも高いのが特徴です。
他と比べて省エネで蛍光灯器具ではスタンダードになってきていますが、価格が高いのがデメリットです。
FHFではじまる品番がインバータ形蛍光灯です。
インバーター式のポイント
- FHFではじまる品番の蛍光灯を使用
- 点灯管は不要
- 省エネで明るい
- 即時に点灯する
蛍光灯器具にはそれぞれ点灯方式の指定があるので、それに適した蛍光灯を使用しましょう。
※「ランプフリー」と書かれている蛍光灯器具は、グロースターター形蛍光灯、ラピッドスタート形蛍光灯、インバーター形蛍光灯の3種類全部に対応している器具となります。
では蛍光灯の交換の際など、取り外しはどのように行えば良いのでしょうか。
蛍光灯で一般的な直管型蛍光灯と丸型蛍光灯の2種類について解説していきます。
蛍光灯の取り外し方法
直管型蛍光灯
直管型蛍光灯には主に3通りの外し方があります。
1.左右どちらかに蛍光管をスライドさせて外す方法
乾電池を外す時の要領で、片方に押してスライドさせれば外れます。
2.蛍光管を回転させて外す方法
蛍光管を90度回転させて、下に引っ張れば外れます。
3.両サイドのカバーを中央に持ってきて外す方法
両サイドのカバーを蛍光管の中央にずらして、下に引っ張れば外れます。
ほとんどの場合①か②の方法で外すことができます。
取り外したい器具がどの方法で外す器具なのかわからない場合はまず①か②を試してみてください。
丸型蛍光灯
丸型蛍光灯の場合は直管型蛍光灯と違い、外し方は1通りしかありません。
蛍光灯と線を繋いでいるソケットを抜き、蛍光灯を支えている金具から蛍光灯を外します。
たったこれだけで取り外し完了です。
取り外すことができたら、次は型番を確認しましょう。
蛍光灯の型番の見方はこちらで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
また、蛍光灯の種類についてはこちらで解説していますので、あわせてご覧ください。
蛍光灯の種類と取り付ける際に気を付けなければならない3つのポイント
あとは取り付けですが、ここまで解説してきた外し方の逆の手順で行えば、簡単に取り付けることができます。
最適な器具や蛍光灯を選んで心地よい空間を作りましょう
蛍光灯器具の種類や点灯方式、取り外し方法について解説してきましたが、いかがでしたか?
室内の明るさや雰囲気は蛍光灯だけではなく、蛍光灯を取り付ける器具によっても左右されます。
一般家庭やオフィスに適したタイプを選ぶことで、より目的に対応した空間づくりをすることもできます。
ぜひこの記事を参考に、あなたにぴったりの蛍光灯器具を見つけてください。
また、
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