蛍光灯は私たちの生活に必要不可欠なものですが、ずっと使い続けられるわけではありません。
蛍光灯を交換したり、割ってしまったりした際など、「蛍光灯ってどうやって処分すれば良いのかわからない」とお困りではありませんか?
蛍光灯には有害物質である「水銀」が含まれているため、正しく処分しないと環境汚染や健康被害に繋がる恐れがあります。
そこで今回は、蛍光灯を処分方法と費用について解説していきますので、処分の仕方にお困りの方はぜひ参考にしてください。
まず、蛍光灯の仕組みと有害物質について簡単にご説明します。
蛍光灯には有害物質が含まれている
蛍光灯とは照明の一種で、蛍光管の中の水銀ガスに電流を通すことで発生する紫外線が、蛍光塗料の塗られた蛍光管の内側にぶつかり蛍光塗料が発光するという仕組みになっています。
つまり、蛍光灯には「水銀」と「蛍光塗料」が含まれているのです。
そのため、燃えるゴミとして出すのはNGとなっています。
では、どのようにして処分すれば良いのでしょうか。
蛍光灯の処分方法
家庭から出た蛍光灯は燃えないゴミ
家庭から出た蛍光灯は燃えないゴミとして処分することができます。
ただし、各自治体でルールが異なりますので、必ず処分前にお住まいの地域のルールを確認してから処分しましょう。
どこで確認できるかというと、お住まいの市や区のホームページに
「家庭ごみの分け方・出し方」などと書かれているページがあると思いますのでそちらで確認できます。
例えば、埼玉県川口市では、
「蛍光管は危険がないように箱に入れるか新聞紙で包み、有害ごみと書いた紙を貼って出してください」と記載されています。
こういったルールに沿って処分しないと回収してもらえませんので注意してください。
オフィスや工場から出た蛍光灯は産業廃棄物
家庭ごみとは違い、オフィスや工場から出た蛍光灯は産業廃棄物として処分することが義務付けられています。
ですので、産業廃棄物処理の許可を取得している専門業者に委託する必要があります。
産業廃棄物は自治体では回収してもらえませんので注意が必要です。
また、蛍光灯は燃えないゴミや産業廃棄物として処分する他にも次のような方法もあります。
リサイクル業者を利用してリサイクルしましょう
蛍光灯は燃えないゴミや産業廃棄物として処分する他にもリサイクル業者に引き取ってもらうこともできます。
蛍光灯に含まれる蛍光塗料の一部に「レアアース」という資源があります。
このレアアースはパソコンのハードディスクや携帯電話、エアコン、冷蔵庫などの半導体の製造に必要な資源です。
しかし、その生産量は年間12万トンで金属の中で最も生産量の多い鉄の1万分の1ほどしかありません。
レアアース以外にも、ガラス部分は断熱材や新たな蛍光灯のガラス、ガラス工芸品の材料としてリサイクルされます。
また、口金などのアルミ部分はアルミ原料に、水銀は新たな蛍光灯や特殊計測機器などの材料としてリサイクルされます。
そのため、蛍光灯はレアアースなどのとても貴重な資源が含まれているので、積極的にリサイクルに出すことをおすすめします。
家庭から出た蛍光灯は、市役所や自治体の施設、一部のスーパーマーケット、電気屋さんなどに回収ボックスが設置されている場合があるので、そちらを利用すればリサイクル処理に回されます。
オフィスや工場から出た蛍光灯は、産業廃棄物処理の許可を取得している専門業者でなおかつリサイクル処理を行っている業者に委託すると良いでしょう。
では、リサイクル業者に委託した場合費用はどれくらいかかるのでしょうか。
リサイクル業者の費用はどれくらい?
蛍光灯の処分費は1㎏180円~または1本40円~など、業者によって様々です。
蛍光灯の種類やワット数でも金額が変わる業者もありますので、委託する業者に確認しましょう。
燃えないゴミや産業廃棄物として処分したり、リサイクルに出したりする際には次のことに注意してください。
蛍光灯を処分するときの注意
蛍光灯は割って捨てないこと
上記で述べたように、蛍光灯には水銀が含まれているので割ってしまうと水銀が空気中に放出されてしまいます。
蛍光灯内の水銀量は微量なので、すぐに環境や健康に悪影響が出るということはありませんが、吸い込んだ水銀が体内に蓄積されれば健康被害が出ますし、割れた破片でケガをする恐れもありますので必ず割らずに捨てましょう。
誤って割れてしまった場合は?
破片がバラバラにならないように箱に入れるか新聞紙などで包みましょう。誤って割ってしまわないためにも、慎重に取り扱いましょう。
正しい方法で安全に処分しましょう
蛍光灯の処分方法を解説してきましたが、いかがでしたか?
蛍光灯は危険かつ貴重な資源を含んでいるので、適切な方法で処分する必要があります。
ただゴミとして扱うのではなく、資源を有効活用したり有害物質による環境汚染を防止したりできるリサイクルに出すのも選択肢の1つとしてぜひ覚えておいてください。
また、
「蛍光灯からLED蛍光灯にしたいけど、どれを選べばいいのかわからない」
「こんなLED蛍光灯はないの?」
など、LEDに関して何かお困りのことや疑問に思っていることがあればなんでもご相談・お問い合わせください。