今現在、ご家庭で使われていることは少ないであろう水銀灯ですが、工場や倉庫ではまだまだ現役で使われる光源です。
では「水銀灯にかかる電気代はどれくらいになるのか」と聞かれて、即座にその計算方法はご存じでしょうか?
今回は水銀灯を使用することでかかる電気代をご紹介すると共に、一般のご家庭でも役立つ電気代の計算式についてご紹介していきましょう。
水銀灯の電気代を算出する
電気代を算出する計算式は?
さて、水銀灯がどのようなものかおわかり頂けたところで、本題でもある水銀灯の電気代を算出していきましょう。
電気代を算出するためには、消費電力・使用時間・電力料金単価の3つを必要とします。
これは水銀灯に関わらず、蛍光灯でもLEDでも、または家電にかかる電気代の計算にも使える便利な計算式です。
ぜひこの機会に覚えておきましょう。
電気代算出のための公式
消費電力(W)×使用時間(h)×電力量料金単価(円/kWh)
この計算式を使うことで、あらゆる電気代を算出することができます。
ただここで気を付けなければならないのが、「W」と「kWh」です。
1kWhは1000Wだということを忘れてはいけません。
例えば消費電力が30Wの商品を、電力料金単価25円で5時間使用したとしましょう。
これを上記の計算式に当てはめると「30×5×25」になりますね。
しかしそうなると答えは「3,750」になってしまいます。
いくらなんでもこんなに高額になることはありません。
この際、電力料金単価の1kWhに合わせるために、30Wを1.000で割る必要があるのです。
ですので正しくは「0.03×5×25」になり、答えは「3.75円」になります。
この「W」と「kWh」の関係さえ覚えてしまえば、とても簡単に電気代を計算することができます。
ちなみに消費電力のW数は、製品、もしくは製品が入っていた箱などに必ず記載されていますし、また電力料金単価につきましては、各ご家庭に届く電気代明細書に書かれています。
気になる方は、1度身近なもので計算してみましょう。
実際に計算してみよう
それでは上記の計算式で、実際にいくつか計算してみましょう。
Q:消費電力が10Wの商品を、電力料金単価25円で3時間使用したらいくらになるでしょう。
A:計算式にそのまま当てはめると10W×3×25になりますが、ここで単位を合わせます。
正確には0.01×3×25になりますので、答えは0.75円です。
Q:消費電力が500Wの商品を、電力料金単価23円で24時間使用したらいくらになるでしょう。
A:計算式にそのまま当てはめると500×24×23になりますが、ここで単位を合わせます。
正確には0.5×24×25になりますので、答えは300円です。
Q:消費電力が3.000Wの商品を、電力料金単価19円で250時間使用したらいくらになるでしょう。
A:計算式にそのまま当てはめると3.000×250×19になりますが、ここで単位を合わせます。
正確には3×250×19になりますので、答えは14,250円です。
いかがでしょうか?
消費電力・使用時間・電力量料金単価の3つの数字を必要とすること、またその数字の単位を合わせること、この2つをご理解頂けたでしょうか。
この2つを覚えてしまえば、簡単に電気代を計算することができます。
水銀灯の消費電力と電気代はいくら?
さて、電気代の計算方法も覚えたところで、水銀灯の電気代に話を戻しましょう。
水銀灯には消費電力別で様々な商品展開がありますが、おおよそ下記の6つが多く使われているものだと思われます。
- 300W
- 400W
- 700W
- 1,000W
- 1,500W
- 2,000W
そこでここではこの6種類全てにおいて、以下の3つの項目でまとめて一覧表を作成してみました。
- 1日の消費電力量
- 1ヶ月の消費電力量
- 1ヶ月の電気代
この3つです。
またここで計算する電力料金単価は一律27円で計算します。
これは東京都で使用されている平均的な金額です。
また1日あたりの使用時間は12時間となっています。
それでは、消費電力別の一覧表をご覧ください。
300Wのケース
300Wの商品を使用した場合 | |
1日の消費電力量 | 300W×12h=3600Wh=3.6kWh |
1ヶ月の消費電力量 | 3.6kWh×30=108kWh |
1ヶ月の電気代 | 108kWh×27.0円/kWh=2,916円 |
400Wのケース
400Wの商品を使用した場合 | |
1日の消費電力量 | 400W×12h=4.800Wh=4.8kWh |
1ヶ月の消費電力量 | 4.8kWh×30=144kWh |
1ヶ月の電気代 | 144kWh×27.0円/kWh=3,888円 |
700Wのケース
700Wの商品を使用した場合 | |
1日の消費電力量 | 700W×12h=8.400Wh=8.4kWh |
1ヶ月の消費電力量 | 8.4kWh×30=252kWh |
1ヶ月の電気代 | 252kWh×27.0円/kWh=6,804円 |
1000Wのケース
1.000Wの商品を使用した場合 | |
1日の消費電力量 | 1.000W×12h=12.000Wh=12kWh |
1ヶ月の消費電力量 | 12kWh×30=360kWh |
1ヶ月の電気代 | 360kWh×27,0円/kWh=9,720円 |
1500Wのケース
1.500Wの商品を使用した場合 | |
1日の消費電力量 | 1.500W×12h=18.000Wh=18kWh |
1ヶ月の消費電力量 | 18kWh×30=540kWh |
1ヶ月の電気代 | 540kWh×27,0円/kWh=14,580円 |
2000Wのケース
2.000Wの商品を使用した場合 | |
1日の消費電力量 | 2.000W×12h=24.000Wh=24kWh |
1ヶ月の消費電力量 | 24kWh×30=720kWh |
1ヶ月の電気代 | 720kWh×27,0円/kWh=19,440円 |
水銀灯の電気代は自分で簡単に計算することができる
上記のW数別一覧表を見てもわかるように、水銀灯にかかる電気代は決して安いとは言えません。
最高消費電力の2.000Wを使用した場合ですと、1日だけでも648円かかる計算です。
もし水銀灯にかかる電気代を節約したいとお思いならば、使用時間の短縮はもちろん、W数を下げてみることも大きな節約効果に繋がります。
今回ご紹介した計算式を用いれば、消費電力別での電気代も簡単に算出することができますので、ご家庭での電化製品別の電気代計算はもちろん、これからの水銀灯使用による電気代の節約に、ぜひお役立てください。